「今日はなんだか気分が乗らないなあ・・・」
なんて日もありますよね?
普段であれば前のめりになってやっていることなのに、なんだか気分が乗らない、やる気が出ない、そんな日ってありますよね。
筋トレに関してもそういう日があります。特別体調が悪いわけでもない、嫌なことが重なってストレスでめちゃくちゃへこんでいるとかでもないのに力が湧かない。いつものトレーニングマットを敷く気さえおきなくなっている状態です。
こんなときどうするかですが、僕はこんなときは休んじゃいます。筋トレは体を使うことですが、メンタル面で不調な時は体にも影響しますから、スパッと休んだ方がいいと考えるからです。
しかしですね、まじめな人は「休む」という行為が許せないんですね。やると決めたことをできない自分が許せなくなってしまうわけです。しかも、ケガをしてできないとかじゃないですから、やろうと思えばできるのにやらない自分が許せないんですね。
そんな時にどうするか?多くの人が「やる気スイッチ」を押そうとするんです。自分のやる気スイッチを探して、それさえ押せば「気分が乗らない」とか「やる気が出ない」なんて感情は消え失せる、そう信じているんです。
ところが、やる気スイッチってなかなか見つからないんですね。自分にもあるはずのやる気スイッチを押そうと思うんですけど、見つからない。やる気スイッチが見つからないことにイライラしてさらにメンタルがややこしくなってしまうんです。もうぐちゃぐちゃです。
では、「気分が乗らない」とか「やる気が出ない」、そんなときはどうすればいいのか?やる気スイッチは見つかるのか?をちょっとまじめに考察していきたいと思います。
こんにちは、50歳からの筋トレパーソナルサポーター
よういちろう
です。
このブログでは、中高年のための充実した健康的な生き方を筋トレパーソナルサポーターの立場からお伝えしていきます。
このブログが、あなたの健康な体、より豊かな人生を作るためのきっかけになれば幸いです。
今回のテーマは
『やる気スイッチと作業興奮』
です。
何年か前に学習塾のテレビCMでやっていましたよね、「やる気スイッチ」。中学生か高校生の子の首の後ろか、背中あたりにやる気スイッチがついていて、そのスイッチを押すと急にやる気が出てくるっていうCM。
けっこう注目されたCMだったと思います。「やる気スイッチ」というネーミングもインパクトあったんですよね。あのCMを見て、うちの子にもやる気スイッチが欲しいと思った親御さんも多かったことでしょう。親だけじゃなくて、俺にもついてないかな、わたしにもついてないかなと思ったんじゃないでしょうか。
大人は「あんなのはCM上の話で、空想の話」と笑い飛ばしていたんじゃないでしょうか。でもですね、大人であっても本音では「やる気スイッチ」あったら欲しいはずなんですよ。だって、常にやる気に満ち溢れている人なんていないですから。
では、そんな大人な人はどうしたかというと、科学的にどうしたらやる気が出るのか?を考えるんですね。科学や心理学にはその答えがあるはずだと。
では実際に現在の科学では「やる気スイッチ」はどう考えられているのか、みていきましょう。
やる気スイッチはあるのか?
そもそも、人間にやる気スイッチなんて便利なものがあるのか?という疑問が湧いてくると思います。ほんとうにスイッチがどこかに付いているなんてことではありませんよ。
たとえば、こんな考え方をしていれば常にやる気が出る、とか。これをやればやる気が出るという決まった動きがあるとか、ですね。
何かを「やりたい」という気持ちであればやる気スイッチなんて必要ないわけです。何かを「やらなければならない」ときにだけやる気スイッチが必要になるんです。
どういうことかというと、自分の気持ちの中ではめんどくさいとか疲れているとかいう理由でやりたくないという気持ちが強くなっている。でも、自分で決めたことだからここで途切れさせるわけにはいかないとか、サボる自分を許せないとかの感情がやらなきゃいけないと訴えてくるわけです。
で、その葛藤で苦しんじゃうわけですね。
「やらなければならない」ことというのは、ほとんどが今までやっていなかったけど、良かれと思い新しく始めたことだと思います。人間は新しいことを強烈に拒絶しようとします。人類が誕生してから、ありとあらゆる危機を乗り越えてきた遺伝子がそうさせるんです。「本能」とか「潜在意識」と言ったりもしますよね。
「本能」とか「潜在意識」ってほんとうに強力ですから、ちょっとのやる気くらいじゃ太刀打ちできません。ですから、僕らが何か新しいことを始めようとして続かないのはしょうがないことなんです。人間はそういう風にできているんですから。
「じゃあ、あきらめるしかないの?」
と思われるかもしれません。そうです、やる気が出ないというのは本能、潜在意識が働いているかもしれないのであきらめた方がいいかもしれません。
あるいは、そんなときは逆らわずに休みにして、翌日もう一回チャレンジしてみるとかですね。だましだましやる感じでしょうか。
案外これが一番自然な対抗策かもしれません。ものすごく強い相手には真正面からぶつかっても勝てっこないですから。だましだましとか奇襲のような方法しかないのかもしれません。
「そんなのじゃ納得できない、なんかいい方法はないのか?」
と思われる方もいるでしょう。
大丈夫です。あります。
作業興奮
「作業興奮」をご存じでしょうか?
作業興奮とは、一度作業を始めると湧いてくる集中力や意欲のことです。 一般的に、人は作業を開始する前に面倒くささを感じます。 意欲が湧かず、なかなか勉強や仕事に着手できません。 しかし、面倒くさいのを乗り越えて一度作業を始めると、思ったより集中できる場合があります。
やる気が出ないとか面倒くさいというのは、やろうと思っていることを100%やろうとするから出てくる感情と言うことができます。
例えば、筋トレでいうと今日のメニューが腕立て伏せ20回x3セット、腹筋20回x3セット、スクワット20回x3セットとして、これをすべてこなそうとするからやる気が出ない、面倒くさいと思ってしまうわけです。
これが、腕立て伏せ1回x1セット、腹筋1回x1セット、スクワット1回x1セットだったらどうでしょう?すぐやっちゃうと思いませんか?
これを利用するわけです。もっと言うとトレーニングのときに使っているトレーニングマットを敷くだけでいいと決めちゃうんです。これくらいならできますよね。これだけで終わりってことにしとけば。
これだけでいいんです。仮に本当にトレーニングマットを敷くだけで終わってもいいんです。
でもですね、ほとんどの方はこれだけでは終わりません。
なぜかというと、「せっかくだから腕立て伏せくらいやってみよう」と考えてやってしまうんです。せっかくだからで始めた1回が10回になり、1セットが3セットになるんです。
これが「作業興奮」です。
筋トレじゃなくて、ビジネスなどでPC作業をやらなくちゃいけないときも同じようなことです。やりたくない、やる気が起きないときは、PCを開くだけでいいと決めればそのくらいはできますよね。で、開いたら少しくらいはやっとこうかと作業をはじめるんです。
PC作業でよく言われるのが、やる気スイッチはPCの「Enter」ボタンだと。
「Enter」ボタンを押すことができれば、いつの間にか作業を始めているということなんですね。
まとめ
僕らは生きているといろんなストレスに晒されます。これはもうしょうがないです。毎日同じような精神状態で過ごすことなんて不可能です。
そんな日々の中でいかに自分の決めたことをやっていくか、やり抜くかというのは非常に難しい問題ですね。精神力とかだけでなんとかなるもんでもありません。
いかに自分とうまく付き合うか、要は人間としての本能、潜在意識と付き合うかが大事だと思います。
だませるときはだましながら上手に付き合っていきましょう。
それでは、また。