人間の体の仕組みってすごいですよね、っていうかおもしろいですよね。
運動(体の動き)と脳の活性化(頭の働き)という一見真逆のものが連動しているという、非常に興味深いものです。
昔から漫画やテレビドラマなど、特に学園もので登場するキャラクターで、対となるような形で登場するのがわんぱくキャラとガリ勉キャラですね。
わんぱくキャラというと、声が大きく、色黒で、体も大きく、リーダータイプというキャラ設定が共通していました。あ、あとどちらかというと勉強は苦手なタイプですね。
一方で、ガリ勉キャラというと、おとなしくて、陰気な性格で、体も小さくて、ちょっと病弱というようなキャラ設定ですね。
あらゆる面で真逆に設定されているんですね。
運動する子は勉強が苦手、勉強ができる子は運動が苦手、これが昔の分かりやすいキャラ設定でした。
ところが、冒頭でお話しした通り、運動することで脳を活性化するという最新の科学考証からすると、キャラ設定が分かりづらくなっちゃいますね。
わんぱくキャラが実は勉強もできるという、ガリ勉キャラの存在意義は?となりそうですよね。
まあそれは昔、昭和の話ですからね。
よく言えば個性があっていいと思うんですけど、今の時代で考えると体だけ丈夫ならいい、勉強さえできればいい、というものではなくなってしまいました。
実際、社会で必要とされる人物像は、仕事ができる(頭がいい)のは当然で、仕事をきっちりこなしきれる体力(健康)がないと意味が無い訳です。
よくよく考えてみれば、いくら頭が良くても、仕事ができても、健康で体力がないと重宝されないのは今も昔も変わらないはずです。
今後はさらにそういうキャラが求められるでしょう。
僕らは体力をつけるために運動を習慣化していかなければいけません。
そのためにも、運動と脳の活性化について、もっと知っておく必要があると思います。
専門的な話になりますが、興味深い話ですのでぜひ最後まで読んでくださいね。
こんにちは、50歳からの筋トレパーソナルサポーター
よういちろう
です。
このブログでは、中高年のための充実した健康的な生き方を
筋トレパーソナルサポーターの立場からお伝えしていきます。
このブログが、あなたの健康な体、より豊かな人生を作るための
きっかけになれば幸いです。
今回のテーマは
『運動と脳の健康に必要な神経栄養因子BDNF』
です。
BDNFについて
まず初めに、皆さんはBDNFという伝達物質をご存じでしょうか。
BDNFは、脳由来神経栄養因子と呼ばれ、脳機能の向上を助けてくれる、たんぱく質の一種です。
運動することによって、この物質が脳へと行き渡ることが、脳科学やスポーツサイエンス界では知られています。
体を動かすことによって、多くの脳機能が活性化されるのは、このBDNFが深く関わっているのです。
エクササイズを行うことによって、特に記憶力を司っているエリアである、大脳辺縁系の海馬でBDNFが増え、活性化することが、現代科学によって証明されています。
そのため、運動によって脳が活性化すると同時に、記憶力の上昇や、新しい情報を脳に留める機能の向上が見込めます。
また、老化による海馬の萎縮を防ぎ、歳を重ねた際に脳機能の低下から発生する、認知症などのリスクを防ぐことが可能です。
加えて、上記の研究では、鬱病などへの効果も示唆されており、BDNFを脳へ送り込む事は、メンタル的な改善にも役立つ可能性もあります。
さらに詳しくみていきましょう。
BDNF(脳由来神経栄養因子)
BDNF(Brain-Derived Neurotrophic Factor)は、脳の神経細胞の成長、生存、機能維持に重要な役割を果たす神経栄養因子です。
脳の健康と機能に不可欠なタンパク質であり、記憶力、学習能力、気分の調節などに関与しています。
1.BDNFの役割
BDNFは、以下のような役割を担っています。
・神経細胞の生存と成長を促進する: BDNFは、神経細胞の生存に必要な栄養素を供給し、神経突起の伸長やシナプスの形成を促進することで、神経細胞の成長を助けます。
・記憶力と学習能力を向上させる: BDNFは、海馬と呼ばれる記憶中枢において、神経細胞の新生やシナプスの可塑性を促進することで、記憶力と学習能力の向上に貢献します。
・気分を調節する: BDNFは、脳内物質の分泌を調節することで、気分の安定やストレスの軽減に役立ちます。
2.BDNFの分泌
BDNFは、脳の様々な領域で分泌されていますが、特に海馬や大脳皮質で多く分泌されています。
BDNFの分泌は、運動、睡眠、学習、ストレスなどの影響を受けます。
・運動: 運動は、BDNFの分泌を促進することがわかっています。特に、有酸素運動は、BDNFの分泌を増加させる効果が高いと言われています。
・睡眠: 睡眠は、BDNFの分泌を促進し、脳疲労を回復する効果があります。睡眠不足は、BDNFの分泌を減少させ、脳機能の低下につながります。
・学習: 学習は、BDNFの分泌を促進し、記憶力と学習能力の向上に役立ちます。
・ストレス: ストレスは、BDNFの分泌を減少させ、脳機能の低下につながります。
3.BDNFと神経疾患
BDNFの分泌量が低下すると、アルツハイマー病、認知症、うつ病などの神経疾患のリスクが高まると考えられています。
そのため、BDNFの分泌量を増やすことが、これらの疾患の予防や治療に役立つ可能性があります。
4.BDNFの分泌量を増やす方法
BDNFの分泌量を増やす方法はいくつかあります。
・運動: 運動は、BDNFの分泌を促進する効果的な方法です。ウォーキング、ジョギング、水泳、エアロビクスなど、自分に合った運動を習慣化しましょう。
・睡眠: 質の高い睡眠は、BDNFの分泌を促進し、脳疲労を回復する効果があります。毎日7~8時間の睡眠をとりましょう。
・学習: 新しいことを学習することは、BDNFの分泌を促進し、脳を活性化します。読書、語学学習、楽器演奏など、興味のあることに挑戦してみましょう。
・ストレス解消: ストレスは、BDNFの分泌を減少させます。ヨガ、瞑想、音楽鑑賞など、自分に合ったストレス解消法を見つけましょう。
5.BDNFの将来展望
BDNFは、神経疾患の治療や予防に大きな可能性を秘めた神経栄養因子です。
今後、BDNFの研究が進み、BDNFの分泌量を増やす薬剤や治療法が開発されることが期待されています。
まとめ
BDNFは、脳の健康と機能に不可欠な神経栄養因子です。
運動、睡眠、学習、ストレス解消などの生活習慣を改善することで、BDNFの分泌量を増やし、脳の活性化を促すことができます。
分かりやすいのが、運動をしてBDNFの分泌量を増やし、脳を活性化しよう。
もっと言えば、筋トレをして仕事をバリバリこなしていきましょう、ということです。
それでは、また。