
筋トレで脳が若返る!BDNFが導く賢くなる筋トレの秘密
- はじめに
- 第1章:BDNFとは?──脳の成長ホルモンのような物質
- 第2章:筋トレがBDNFを増やす3つのメカニズム
- 第3章:BDNFが増えると、脳はこう変わる
- 第4章:どんな筋トレがBDNFを増やすのか?
- 🏋️ 筋トレとBDNFの関係
- 運動タイプ別BDNF増加率
- 長期的な運動習慣とBDNF
はじめに
「筋トレすると頭が冴える」「気分が明るくなる」と感じた経験はありませんか?
僕も筋トレをやる予定の日に「なんか眠いなあ・・」と思いながらも、なんとか筋トレをやったんです。
とりあえず、やるだけやろうと。
「いつものメニューをこなせなくてもいいかな」って思いながら始めたんです。
そうしたら、作業興奮ってやつですね、結局いつものメニューを最後までやれたんです。
しかも、筋トレを始める前はあれだけ眠かったのに、筋トレが終わった後は眠気も吹っ飛んで、逆に頭がスッキリしている感じがありました。
やっぱり体を動かすと目が覚めるんだなと思ったんですね。
ところが、実はその裏には、「脳内で分泌されるBDNF(脳由来神経栄養因子)」が深く関わっていたということを知ったんです。
非常に興味深いと思えたのと、このことを理解しておけば筋トレに取り組む姿勢も改善できるんじゃないかと考えました。
ということで、今回、筋トレがどのようにBDNFを増やし、脳の若返りやメンタル改善につながるのかを解説します。
第1章:BDNFとは?──脳の成長ホルモンのような物質
BDNFとは?
BDNF(ビー・ディー・エヌ・エフ)とは、「Brain-Derived Neurotrophic Factor(脳由来神経栄養因子)」の略です。
簡単に言うと、脳の神経細胞を育て、守り、つなげる働きをする“脳の成長ホルモン”のような物質です。
BDNFの主な働き
①神経細胞の成長と修復
脳の神経細胞(ニューロン)の成長を促進し、傷ついた神経を修復・保護する働きがあります。
②記憶力・学習能力の向上
記憶や学習を司る海馬で特に多く分泌され、新しい情報を覚える力を高めてくれます。
③メンタルの安定
BDNFが増えるとセロトニンなどの神経伝達物質も安定し、うつ症状の予防や改善にも役立つとされています。
④脳の老化を防ぐ
BDNFは、脳内の神経ネットワークをしっかり維持するので、認知症の予防にも関係が深いことが分かっています。
BDNFを増やす生活習慣
|
方法 |
ポイント |
|
運動 |
特に有酸素運動(ウォーキング・ジョギング)や筋トレで増える。 |
|
質の良い睡眠 |
睡眠中に脳が回復し、BDNFの分泌も高まる。 |
|
食事 |
魚(DHA・EPA)、ブルーベリー、緑茶、ターメリック(クルクミン)などが効果的。 |
|
新しいことに挑戦 |
新しい学びや刺激も脳を活性化し、BDNFを増やす。 |
|
ストレスを減らす |
慢性的ストレスはBDNFを減らすので、リラックス習慣が大切。 |
BDNFとは?まとめ
・BDNF = 脳の若返りホルモン
・運動・学習・食事・睡眠の質を高めることで自然に増える
・特に筋トレ+有酸素運動の組み合わせは、BDNF分泌を大きく高める
第2章:筋トレがBDNFを増やす3つのメカニズム
① 筋肉から「イリシン」というホルモンが分泌される
筋トレ中、筋肉は「イリシン」というホルモン物質を出す。
ここでイリシンについて簡単に説明しますね。
イリシン(Irisin)とは、筋トレなどで筋肉を動かしたときに分泌されるホルモン(マイオカイン)の一種です。
簡単にいうと、「運動することで筋肉から出る若返りホルモン」のようなものです。
イリシンの主な働き
1.脂肪を燃やしやすくする
白色脂肪(ためこむ脂肪)を、褐色脂肪(燃やす脂肪)に変える作用があります。
→ 結果的に代謝アップ・ダイエット効果が期待できます。
2.脳を元気にする
脳の神経細胞を保護し、記憶力や集中力の向上にも関係しているといわれています。
3.老化を防ぐ
炎症を抑えたり、細胞の老化を防ぐ作用もあり、アンチエイジング効果が注目されています。
つまり、筋トレやウォーキングなどの運動を続けることで、イリシンが分泌され、脂肪燃焼+脳と体の若返りにつながる、というかなり優れものなわけです。
イリシンは血流に乗って脳に届き、BDNFの生産を促します。
筋肉が脳を直接刺激しているわけですね。
② 血流と酸素供給が増え、脳が活性化
筋トレで血流が良くなると、脳への酸素と栄養がアップします。
結果として、脳が「活発に働く環境」が整い、BDNFが増えるというわけです。
③ 適度なストレス(負荷)が脳を鍛える
筋トレのほどよいストレスが脳のストレス耐性を高めます。
コルチゾールが過剰にならない範囲で働くことで、BDNF分泌を刺激するわけです。
第3章:BDNFが増えると、脳はこう変わる
・集中力・判断力が上がる
・記憶力が改善する
・気分が明るくなり、ストレス耐性が上がる
・認知症のリスク低下
→ まさに、「筋トレ=脳トレ」と言えるわけです
中高年男性が特に注目すべき理由:
・加齢でBDNFが減少しやすい
・だからこそ「筋トレ習慣」が脳のアンチエイジングの切り札になる。
第4章:どんな筋トレがBDNFを増やすのか?
有酸素運動+筋トレの組み合わせが最強
例:10分ウォームアップ → 筋トレ(20〜30分) → 軽いウォーキング(10分)
この流れでBDNF分泌が最大化される。
特におすすめのメニュー
・スクワット:大筋群を使い、イリシン分泌量が多い
・腕立て伏せ:上半身を使う基本動作
・プランク:体幹を刺激し、集中力アップ
ポイント:
以上の3つのメニューは基本中の基本であり、王道中の王道と言われており、初心者でも取り組みやすいメニューです。
こういった「激しすぎる運動」よりも、継続できる中強度のトレーニングが効果的です。
🏋️ 筋トレとBDNFの関係
運動強度とBDNF濃度の変化に関するデータ
BDNFとは?
BDNF(Brain-Derived Neurotrophic Factor:脳由来神経栄養因子)は、脳の神経細胞の成長や維持を促進するタンパク質です。運動によって分泌が促進され、記憶力や学習能力の向上に寄与します。
運動タイプ別BDNF増加率
| 運動タイプ | 強度 | 継続時間 | BDNF増加率 | 効果持続時間 |
|---|---|---|---|---|
| レジスタンストレーニング(高強度) | 80-90% 1RM | 45分 | +32% | 2-3時間 |
| レジスタンストレーニング(中強度) | 60-70% 1RM | 60分 | +28% | 2-4時間 |
| HIIT(高強度インターバル) | 85-95% HRmax | 20分 | +45% | 3-4時間 |
| 有酸素運動(中強度) | 60-70% HRmax | 30分 | +25% | 1-2時間 |
| ヨガ・ストレッチ | 低強度 | 60分 | +15% | 1-2時間 |
運動強度別BDNF増加率の比較
運動後の時間経過とBDNF濃度の変化
週間運動頻度とベースラインBDNF濃度
長期的な運動習慣とBDNF
| 運動習慣期間 | 週間頻度 | ベースラインBDNF濃度 | 認知機能スコア |
|---|---|---|---|
| 運動習慣なし | 0回/週 | 100% (基準値) | 75点 |
| 3ヶ月 | 3回/週 | 115% | 82点 |
| 6ヶ月 | 3-4回/週 | 128% | 88点 |
| 1年以上 | 4-5回/週 | 145% | 95点 |
| 3年以上 | 5回/週 | 160% | 98点 |
第5章:生活習慣でもBDNFを高めよう
・睡眠:深い睡眠で脳が回復し、BDNFが増える
・食事:魚(DHA/EPA)、ブルーベリー、緑茶、クルクミンなど
・新しい学び・挑戦:脳を刺激する行動もBDNFを増やす
・ストレスコントロール:慢性的ストレスはBDNFを減らすので注意
まとめ
「筋肉を鍛えることは、脳を育てること」
筋トレは「見た目」だけでなく「脳の若さ」も取り戻す行動です。
BDNFを増やす生活習慣を続けることで、「体も脳も若い50代」を実現できます。
筋トレは、ただの運動ではありません。
それは「脳を活性化させ、人生後半戦を明るくする自己投資」と言えるんじゃないでしょうか。
1日10分でも5分でもいいと思います。
今日から「脳が喜ぶ筋トレ」を始めましょう。
それではまた。