
最近行動力が落ちているんです。
それこそ、このブログを書くのも、ちょっと前までは特に意識することも無く淡々と書けていたんです。
ところが、この1ヶ月くらい急にブログを書くのに時間がかかるようになったんです。
書き始めてから遅いのもそうなんですが、書き始めるまでの時間がすごくかかるんです。
なかなか始められないんです。
なんだか凄い疲れてる感じで、手が動かない、行動に移せないんですね。
もう2年以上継続できているブログでこんなことが起きるなんて・・・と、けっこうショックでした。
僕はポッドキャストもやっているんですが、ポッドキャストって音声配信です。
よければ聴いてください。
まあ、まだポッドキャストは勢いで始めやすいので、なんとかなるんですけどね。
それでも、ブログとポッドキャストの毎日更新がしんどい時期がありました。
「せっかく毎日更新が続いているのに、ここで途切れさせるわけにはいかない」
それだけでなんとか乗り切りました。
でも、その間自分なりには不安を感じていていろいろと調べたりしたんです。
そうしたら興味深いものがけっこうあるんです。
こういうことって誰にでも起こることですから、あなたが僕と同じような状態に陥ったときに参考になるかと思いましたので、シェアしたいと思います。
「今年こそは運動を続けよう」
「今度こそダイエットを成功させたい」
「仕事の効率を上げたい」
そんな目標を立てたものの、気がつくと三日坊主で終わってしまった経験はありませんか?
多くの人が目標設定をしても、実際に継続して達成できるのはごくわずかです。
しかし、心理学の研究から、目標達成の成功率を大幅に向上させる方法が明らかになっています。
それが「実行意図(Implementation Intention)」と呼ばれる手法です。
- 実行意図とは何か?
- なぜ実行意図がこれほど効果的なのか?
- 実行意図の具体的な作成方法
- 実行意図の実践的な活用例
- 実行意図を成功させるための追加テクニック
- 実行意図を活用する際の注意点
- まとめ:実行意図で人生を変える
実行意図とは何か?

実行意図とは、心理学者ピーター・ゴルヴィッツァー(Peter Gollwitzer)教授によって提唱された概念で、目標達成のための具体的な行動計画を事前に立てる戦略です。
その特徴は、シンプルな「if-then」形式にあります:
「もし○○の状況になったら、△△の行動をする」
これだけ聞くと当たり前のように感じるかもしれませんが、この単純な構造こそが、僕たちの行動を変える強力な力を持っているのです。
従来の目標設定との決定的な違い
多くの人が行う一般的な目標設定は「目標意図」と呼ばれます:
- 「痩せたい」
- 「英語を話せるようになりたい」
- 「早起きしたい」
- 「読書習慣をつけたい」
これらは確かに目標ですが、具体的な行動計画が欠けています。一方、実行意図では:
- 「もし朝6時のアラームが鳴ったら、すぐにベッドから出てランニングウェアに着替える」
- 「もし電車に乗ったら、スマホではなく英語のポッドキャストを聞く」
- 「もし夜10時になったら、スマホを充電器に置いて寝室から出る」
- 「もし昼食後にコーヒーを飲むときは、必ず本を開いて10分間読む」
このように、具体的な状況(トリガー)と行動(レスポンス)を明確に結びつけるのが実行意図の特徴です。
なぜ実行意図がこれほど効果的なのか?

実行意図の効果は、数多くの科学的研究によって証明されています。
では、なぜこの手法がこれほど強力なのでしょうか?
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脳の自動化システムを活用
人間の脳は、繰り返し行われる状況と行動の組み合わせを自動化する機能を持っています。
実行意図を設定することで、特定の状況に遭遇すると、意識的な努力なしに計画した行動が実行されやすくなります。
これは脳科学的に説明できます。
実行意図によって、特定の環境的手がかり(状況)と行動の間に強い神経的結合が形成されるのです。
まるで条件反射のように、状況が発生すると自動的に行動が起動される仕組みが作られます。
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意志力の節約効果
僕たちの意志力は有限のリソースです。
一日の中で決断を重ねるたびに、このリソースは消耗していきます。
これが「決断疲れ」と呼ばれる現象です。
実行意図を設定することで、その場での意思決定が不要になります。
「今日は運動するか、しないか」を毎回悩む必要がなくなり、貴重な意志力を他の重要な決断のために温存できるのです。
- 障害への事前対処
目標達成を阻む要因の多くは予測可能です。
実行意図では、これらの障害を事前に想定し、対処法を準備できます。
例えば:
- 「もし雨が降っていたら、室内でヨガをする」
- 「もし残業で遅くなったら、明日の朝に勉強時間を確保する」
- 「もし甘いものが食べたくなったら、代わりにナッツを食べる」
このように、誘惑や困難に対する「プランB」を用意することで、挫折のリスクを大幅に減らせます。
実行意図の具体的な作成方法

効果的な実行意図を作成するには、いくつかの重要なポイントがあります。
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状況を具体的に定義する
曖昧な状況設定では効果が薄れます。
できるだけ具体的で、明確に識別できる状況を選びましょう。
良くない例:「時間があるとき」「気分が良いとき」
良い例:「朝7時のアラームが鳴ったとき」「昼食を食べ終わったとき」
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行動を明確に規定する
行動についても、誰が見ても理解できる具体的な内容にします。
良くない例:「運動する」「勉強する」
良い例:「玄関でランニングシューズを履く」「机に向かって教科書を開く」
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実現可能性を確認する
設定した行動が実際に実行可能かどうかを慎重に検討します。
あまりにハードルが高すぎると、かえって挫折の原因になります。
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個人の価値観との整合性
より大きな目標や価値観と一致した実行意図を設定することで、モチベーションの維持にもつながります。
実行意図の実践的な活用例

健康・フィットネス分野
運動習慣の形成:
- 「もし朝起きたら、まずランニングウェアに着替える」
- 「もし階段とエレベーターがあったら、階段を選ぶ」
- 「もし座って1時間経ったら、立ち上がって軽くストレッチする」
食事管理:
- 「もし外食するときは、メニューを見る前にサラダを注文する」
- 「もし午後3時になったら、お菓子の代わりにナッツを食べる」
- 「もし夕食後にデザートが欲しくなったら、代わりにハーブティーを飲む」
学習・仕事効率化
集中力向上:
- 「もし作業を始めるときは、まずスマホを別の部屋に置く」
- 「もし集中力が切れたら、5分間の深呼吸をする」
- 「もし会議が始まったら、ノートパソコンを閉じて手書きメモに集中する」
時間管理:
- 「もし新しいタスクが発生したら、すぐにスケジュールに組み込む」
- 「もし午後2時になったら、その日の重要タスクの進捗を確認する」
- 「もし締切が1週間前になったら、進捗状況を上司に報告する」
人間関係・コミュニケーション
感情制御:
- 「もし怒りを感じたら、10秒間深呼吸してから話す」
- 「もし批判的な言葉を言いたくなったら、代わりに建設的な提案を考える」
- 「もし相手の話を遮りたくなったら、手を組んで最後まで聞く」
関係性向上:
- 「もし家族と会ったら、まず相手の話を5分間聞く」
- 「もし同僚と会議室に入ったら、仕事以外の話題を一つ振る」
- 「もし友人からメッセージが来たら、24時間以内に返信する」
実行意図を成功させるための追加テクニック

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視覚化の活用
実行意図を頭の中で何度も繰り返し練習することで、状況-行動の結びつきを強化できます。スポーツ選手がイメージトレーニングを行うのと同じ原理です。
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環境デザイン
実行意図をサポートする環境を整えることで、成功確率がさらに向上します。
例えば、運動の実行意図を設定したなら、ランニングウェアを目立つ場所に置いておく、などです。
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記録と振り返り
実行意図がどの程度実行できているかを定期的に記録し、必要に応じて調整します。
完璧を求めすぎず、改善のサイクルを回すことが重要です。
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段階的な難易度調整
最初は簡単な実行意図から始め、習慣化してから徐々に難易度を上げていきます。
小さな成功体験を積み重ねることで、自信とモチベーションが向上します。
実行意図を活用する際の注意点

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過度な設定は逆効果
あまりにも多くの実行意図を同時に設定すると、かえって混乱を招きます。
まずは1-3個程度から始めることをお勧めします。
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柔軟性を保つ
状況が変わったら、実行意図も適切に調整する必要があります。
固執しすぎると、かえってストレスの原因になります。
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内発的動機との組み合わせ
実行意図は強力なツールですが、根本的な動機がなければ長続きしません。
「なぜその目標を達成したいのか」という理由を明確にしておくことが重要です。
まとめ:実行意図で人生を変える

実行意図は、目標達成のための科学的に証明された強力な手法です。
その効果は、脳の自動化システムを活用し、意志力を節約し、障害への事前対処を可能にすることにあります。
重要なのは、単なる願望を具体的な行動計画に変換することです。
「痩せたい」ではなく「もし朝7時になったら、ランニングウェアに着替える」。
「英語を上達させたい」ではなく「もし通勤電車に乗ったら、英語のポッドキャストを聞く」。
このように、状況と行動を明確に結びつけることで、あなたの目標達成の確率は劇的に向上します。
今日から実行意図を活用して、理想の自分に向かって確実に歩み続けてください。
小さな一歩が、やがて大きな変化をもたらすはずです。
ぜひ、あなたも取り入れてみてくださいね。
それではまた。